転倒後から左股関節の痛みが続いていた78歳女性の症例|西宮市 ひこばえ整骨院

症例の概要

自宅で転倒したことをきっかけに、左股関節の痛みや違和感が続いていた78歳女性の症例です。

8年ほど前に腰椎すべり症と脊柱管狭窄症を指摘されていましたが、それまでは日常生活に大きな支障を感じることなく過ごされていました。

3月末頃に自宅で転倒した後から左股関節の症状が続いたため、整形外科でレントゲン検査を受けましたが、骨折や骨の変形などの異常は指摘されなかったとのことでした。

それでも症状が続き、15分以上歩いたときの腰やお尻の重だるさ、椅子から立ち上がるときの腰痛、階段を上るときの左股関節痛などに困っていたため、当院へ来院されました。

患者さん

78歳女性

来院日:平成30年5月初旬

来院時のお悩み

来院時に特に困っていたのは、転倒後から続いている左股関節の痛みと、歩いたときに感じる腰やお尻の重だるさでした。

  • 階段を上ると左股関節が痛む
  • 15分以上歩くと腰やお尻が重だるくなる
  • 夕方になると腰周辺に重だるさを感じる
  • 椅子から立ち上がるときに腰が痛む
  • 転倒後から左股関節の違和感が続いている

特に、夜に寝床へ行くため階段を上る際の股関節痛を何とかしたいと希望されていました。

これまでの経過

8年ほど前、介護をしていた時期に腰痛が出たことをきっかけに検査を受け、腰椎すべり症と脊柱管狭窄症を指摘されていました。

ただし、その後は日常生活に大きな支障が出るほどの症状はなく、普段通り生活されていました。

今回の症状が始まったのは3月末頃です。自宅で転倒した後から左股関節に痛みと違和感を感じるようになりました。

転倒していたこともあり整形外科でレントゲン検査を受けましたが、骨折やずれ、骨の変形などは指摘されなかったとのことでした。

それでも股関節の症状が続いていたため、インターネットで当院を見つけ来院されました。

当院で確認した身体の状態

股関節だけでなく、普段の姿勢や背骨、肩甲骨周辺の動きなど身体全体の状態を確認しました。

立っているときには背中が丸くなり、頭やお腹が身体より前方へ出やすい姿勢になっていました。

また、背骨や肩甲骨周辺にも動かしにくい部分があり、その状態で歩いたり立ち上がったりすることで、腰や股関節周辺に負担がかかりやすくなっていると考えました。

仰向けになった状態で背中を伸ばしながら腰の動きを確認すると、腰のつっぱりや痛みに変化がみられ、動かしやすくなりました。

この反応も確認しながら、腰や股関節だけを直接施術するのではなく、背骨や肩甲骨周辺の動き、普段の姿勢についても確認していくことにしました。

施術の考え方

腰椎すべり症や脊柱管狭窄症を指摘された既往があったため、初回は腰周辺へ強い刺激を加えることはせず、仰向けの状態で施術を行いました。

特に、動きが少なくなっていた背骨や肩甲骨周辺を確認しながら、身体を動かしやすい状態に整えていきました。

また、施術だけではなく、立っているときの足への体重のかけ方や、座っているとき・立っているときの頭の位置についてもお伝えしました。

最初から多くのことを意識するのではなく、まずはこの2点をご自宅でも実践していただきました。

施術後の経過

初回〜3回目

2回目には、ご自宅でもできる背骨を動かす運動をお伝えしました。

その後もしっかり継続してくださり、3回目に来院された頃には、来院当初と比べて背中を伸ばしやすくなっていました。

身体の状態にも変化がみられたため、3回目からは仰向けだけではなく、うつ伏せの状態でも背中周辺を確認しながら施術を行いました。

4〜6回目

4回目頃には、階段を上る際の股関節痛について、ご本人から「最初を10とすると4〜5くらい」と変化を感じているとのお話がありました。

転倒前は運動を兼ねて自宅周辺を10〜20分ほど散歩していましたが、股関節が痛くなってからは中止していました。

そこで、いきなり以前と同じ時間を歩くのではなく、まず5分程度から散歩を再開し、身体の状態を確認しながら少しずつ時間を増やすようお伝えしました。

5回目頃には、全体的に痛みを感じることが減ってきたとのことでした。姿勢を確認しても、以前より背中を伸ばしやすくなっていました。

6回目の前には、お孫さんの運動会を観覧するため、朝から昼過ぎまで長時間座る機会がありました。

後半には腰周辺に重さを感じたものの、翌朝には症状が残らず普段通り動くことができ、ご本人も驚かれていました。

7〜9回目

7〜8回目頃には、階段を上るときの股関節痛はほとんど気にならなくなっていました。

一方で、階段を上る際に股関節周辺で音が鳴るような感覚があるとのことでした。

そこで階段を上る際にも姿勢を確認していただいたところ、背中を伸ばすことを意識した方が楽に上れるとのことでした。

9回目には、背中を伸ばすように身体を動かすと「固まっていたところが伸びる感じがして気持ちが良い」と話されていました。

施術終了時

施術終了時にも、肩甲骨周辺や背骨の動きを確認しながら施術を行いました。

この頃には、階段を上る際に気になっていた音についてもほとんど意識しなくなり、以前よりスムーズに動けるようになったとのことでした。

また、以前は歩いていると比較的早い段階で腰やお尻に重だるさを感じていましたが、全体的に身体を動かしやすくなり、疲れも感じにくくなったと話されていました。

日常生活の中でも状態を維持できていたため、この時点で施術を一区切りとしました。

院長の考察

今回の症例では、8年前に腰椎すべり症と脊柱管狭窄症を指摘されていましたが、それまでは日常生活に大きな支障なく過ごされていました。

症状が大きく変化したきっかけは、自宅での転倒でした。

そのため、過去の診断名だけで現在の股関節痛や腰の重だるさを判断するのではなく、転倒後にどのような症状が出るようになったのか、現在どのように身体を動かしているのかを確認しました。

実際には背中が丸くなり、頭やお腹が前方へ出やすい姿勢や、背骨・肩甲骨周辺の動かしにくさがみられました。

仰向けで背中を伸ばした際には腰の動きや症状にも変化がみられたため、腰や股関節だけを見るのではなく、背骨や肩甲骨周辺の動きも確認しながら施術を進めました。

また、転倒後に中止していた散歩についても、いきなり元の運動量へ戻すのではなく、5分程度から段階的に再開していただきました。

この症例では、年齢や過去の診断名だけで身体の状態を判断せず、現在できる動作や症状の出方を一つずつ確認しながら進めることが重要だったと考えています。

患者さんの直筆の声

転倒後の左股関節痛で来院された78歳女性の直筆の感想

今から30数年前、ママバレーの競技中に半月板を損傷し、膝の手術をしました。

次に20年程前に下肢静脈瘤の手術も左右日帰りで。そして8年ばかり前、介護の最中突然腰痛がはじまり、レントゲン写真で腰椎すべり症と脊柱管狭窄症がわかった事などがあるのですが、普通に生活を送っていました。

今回3月末に家の中で転んだのがきっかけに左側の股関節に違和感と少しの痛みが出、レントゲンでは骨折やずれなどは出ていませんでした。

そんな時インターネットでひこばえを見つけて来院を決めました。

おかげ様で今は転ぶ前よりも全体の調子がよく、股関節もすっかり良くなったと思っております。

寝たきりにはならない様に今までいろいろ教えていただいたストレッチなど、無理なく長くやっていきたいと思っております。

ありがとうございました。

※上記は患者さん個人の感想です。施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

股関節の痛みでお悩みの方へ

股関節に痛みがある場合、痛みを感じている部分だけでなく、姿勢や歩き方、背骨や骨盤など身体全体の状態が関係していることもあります。

ひこばえ整骨院では、過去の診断名だけで判断するのではなく、これまでの経過や現在の身体の状態、どのような動作で症状が出るのかを確認したうえで施術方針を考えていきます。

股関節の痛みに対する当院の考え方や施術については、下記の症状別ページで詳しくご説明しています。

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この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。