歩くと坐骨神経痛が悪化するのはなぜ?

「じっとしているとそこまででもないけれど、歩き出すとズキンと痛む」「歩いているうちにお尻から足先までしびれてくる」

こうした訴えは、坐骨神経痛の方によく見られます。

坐骨神経痛は、腰から足にかけて伸びる“坐骨神経”が圧迫・刺激されることで起こります。

歩くという動作は、骨盤や腰、臀部の筋肉を大きく使うため、神経への刺激が増して痛みやしびれを悪化させるのです。

歩行時に痛みが出る3つの主な原因

1. 梨状筋(りじょうきん)の過緊張

お尻の深部にある「梨状筋」は、坐骨神経のすぐ上を通っている筋肉です。

この筋肉が硬くなってしまうと、すぐ下を通る神経を圧迫し、歩くたびに「ズキン」とした痛みやしびれが出てきます。

長時間のデスクワークや立ちっぱなし、冷えなどでも梨状筋は緊張しやすく、現代人には非常に多いパターンです。

2. 腰椎の変位・ヘルニアによる神経圧迫

腰の骨(腰椎)の間が狭くなったり、椎間板ヘルニアで神経根が圧迫されている場合も、歩行によって腰に負担がかかり、坐骨神経が刺激されて痛みが増します。

この場合、痛みが片側だけでなく両側に及んだり、長時間歩けなくなることもあります。

3. 姿勢や体の左右バランスの崩れ

普段の姿勢や歩き方にクセがあると、体の片側に負担が偏り、神経や筋肉にアンバランスな圧がかかります。

これが坐骨神経を圧迫し、歩くことで痛みや違和感が出る原因となります。

特に、足を引きずるように歩いている方や、靴底の減り方が左右で違う方は注意が必要です。

歩くときにやってはいけない3つのこと

無理に歩きすぎる:痛みがあるのに「慣らせば良くなる」と考えて長時間歩くのは逆効果です。

合わない靴を履いている:底が硬すぎる・クッション性がない靴は、足への衝撃がそのまま腰や神経に響きます。

前かがみや腰を反らせすぎた姿勢:不自然な体勢は坐骨神経への刺激を強めてしまいます。

自分でできる!歩行痛対策セルフケア

つらい坐骨神経痛の症状を少しでも軽くするためには、日常の中で無理なく取り入れられるセルフケアがとても重要です。

ここでは、当院でも患者さんにおすすめしている、歩行時の痛みを軽減するための簡単なケア方法を3つご紹介します。

1. お尻のストレッチ

仰向けに寝て片膝を胸に引き寄せる「片膝抱えストレッチ」は、坐骨神経のすぐそばを通る「梨状筋(りじょうきん)」をゆるめる効果があります。

この筋肉が硬くなると、坐骨神経が圧迫されて痛みやしびれを引き起こすため、柔軟性を保つことがとても大切です。

  • 仰向けに寝て、片膝を胸に引き寄せる
  • そのまま10秒キープ × 左右3回ずつ
  • できれば朝・夜の2回行うのが理想

痛みが出ない範囲で、呼吸を止めずリラックスして行ってください。

2. 温めケア

坐骨神経痛の多くは、冷えや血流不良によって悪化する傾向があります。

特にデスクワークや長時間の座位の後は、腰やお尻まわりの筋肉が硬くなりやすく、神経を圧迫しやすい状態です。

そのようなときは、ホットパックや蒸しタオルなどでお尻〜腰をじんわり温めると、筋肉がゆるみ、神経への刺激が緩和されます。

電子レンジで温めた蒸しタオルを使うだけでもOK。寝る前やストレッチの前に取り入れると、より効果的です。

注意:炎症が強い急性期(ズキズキした痛みや熱感があるとき)は温めないようにしましょう。

3. 軽いウォーキング

「動くと悪化しそうで怖い…」という声もよく聞きますが、実は軽い運動は回復を早めるためにとても効果的です。

坐骨神経痛の多くは、長時間同じ姿勢でいることが悪化の原因になります。
そのため、1日5〜10分でも良いので、背筋を伸ばしながらゆっくり歩くことを習慣にしましょう。

無理に速く歩いたり、長時間歩いたりする必要はありません。
調子が良ければ徐々に時間を延ばしていくことで、血流改善と筋肉の柔軟性向上につながります。

※痛みが強くなる場合は、すぐに中止し、専門家に相談してください。

当院での対応|歩ける身体を取り戻すために

当院では、坐骨神経痛で「歩くのがつらい」と訴える患者様に対し、以下のようなアプローチを行っています。

  • 梨状筋・中臀筋などお尻の奥深くの筋肉を緩める手技療法
  • 骨盤・腰椎のゆがみを調整し、神経への圧迫を軽減
  • 姿勢・歩行動作のチェックと指導
  • 再発予防のストレッチやセルフケア指導

「1分も歩けなかったのに、いまは30分買い物ができるようになった」といったお声も多数いただいています。

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まとめ|痛みを我慢せず、まずは正しく整える

歩くたびに痛みが走る坐骨神経痛は、放置すると日常生活が大きく制限されてしまいます。しかし、原因を見極め、適切なケアを行えば改善は十分可能です。

「歩くと痛いのは年齢のせい」「湿布や薬で我慢している」という方こそ、一度自分の身体と向き合ってみてください。

ひこばえ整骨院坐骨神経痛に対する治療

ひこばえ整骨院では坐骨神経痛の治療を非常に得意としています。

悪い部分だけを見るのではなくそれ以外の歩き方や立方体の使い方を全て見て一番最適な治療方法を選んで行きます。

もしあなたが坐骨神経痛による痛み、しびれ悩まれているならば是非下記をご覧ください。