1年以上続くかかとの痛みで悩んでいた|38歳男性の症例

症例の概要

1年以上前からかかとに違和感があり、半年ほど前から痛みが強くなっていた38歳男性の症例です。

音楽家として長時間立っていると、徐々にかかとの痛みが強くなり、仕事だけでなく通勤などで歩く際にも支障を感じるようになっていました。

特につらかったのが、朝起きて最初に足をついた時です。

身体の状態を確認すると、かかとだけではなく、立った時の姿勢や重心、足首の動きにも特徴がみられました。

そこで、かかとの痛みがある部分だけを見るのではなく、立ち方や歩き方なども確認しながら施術を進めました。

患者さん

年齢 38歳

性別 男性

職業 音楽家

来院時のお悩み

来院時には、主に次のようなことで困られていました。

  • 音楽活動で長時間立っているとかかとが痛くなる
  • 朝起きて最初の一歩を踏み出す時に強い痛みがある
  • 通勤などで歩いていると徐々にかかとが痛くなる
  • 仕事だけでなく、普段歩くことにも支障が出ている

1年以上前から違和感があり、来院する半年ほど前から痛みが強くなっていました。

これまでの経過

最初はかかとの違和感程度でしたが、その状態が1年以上続いていました。

その後、徐々に痛みが強くなり、半年ほど前からは長時間立つ仕事や歩行にも影響するようになりました。

音楽家という仕事柄、長時間立った状態で活動することも多く、仕事が忙しくなるほど足への負担も気になる状態でした。

さらに、朝起きた直後の一歩目にも強い痛みを感じるようになり、日常生活にも支障が出てきたため来院されました。

当院で確認した身体の状態

まず、痛みを感じているかかとだけではなく、立った時の姿勢や足首、歩き方などを確認しました。

今回の患者さんでは、立った際に膝が曲がり、お腹が前へ出るような姿勢になりやすい特徴がみられました。

かかとの痛みで来院された患者さんの姿勢を確認した画像

この姿勢では、ご本人の場合、立っている時にかかと側へ体重がかかりやすい状態になっていました。

また、足首についても確認すると、立った時や歩いた時に安定しにくい状態がみられました。

立った時の足首と重心の状態を説明した画像

そのため今回は、かかとだけに負担の原因を求めるのではなく、姿勢や足首、普段の立ち方・歩き方も含めて確認する必要があると考えました。

施術の考え方

今回の症例では、かかとの痛みがある部分だけに施術を行うのではなく、姿勢や足首の動きなども確認しながら進めました。

また、音楽家という仕事柄、長時間立っていることを完全に避けることは現実的ではありません。

そのため、仕事を続けながらでも足への負担を減らせるように、普段の立ち方や歩き方についてもお伝えしました。

院内で身体を整えるだけではなく、ご自身でも身体の使い方を意識できるようにすることを大切にしました。

なぜかかとの痛みで姿勢や足首まで確認したのか

ここからは、この症例で姿勢や足首を確認した理由について少し詳しくご説明します。

立っている時や歩いている時には、足だけではなく身体全体でバランスを取りながら体重を支えています。

今回の患者さんでは、立った時にかかと側へ体重がかかりやすく、さらに足首も安定しにくい状態がみられました。

長時間立つ仕事をしているため、この状態が続くこともかかとへの負担を考えるうえで確認しておきたいポイントでした。

そこで、かかとだけを揉んだりストレッチしたりするのではなく、普段どのように立ち、どのように歩いているのかも確認しました。

もちろん、かかとの痛みがある方すべてに同じ姿勢や足首の特徴があるわけではありません。今回の患者さんの身体を実際に確認した際にみられた特徴です。

歩き方についてお伝えしたこと

今回の患者さんには、施術と並行して歩き方についてもお伝えしました。

実際にお伝えした内容については、下記の動画でもご紹介しています。

来院時には毎回歩き方を確認し、その時の身体の状態に合わせて修正していきました。

施術後の経過

2〜3回目|1週間に1回程度

2回目、3回目は1週間に1回程度の間隔で身体の状態を確認しました。

かかとだけではなく、姿勢や足首の状態も確認しながら施術を進め、歩き方についても毎回確認しました。

4回目以降|2週間に1回程度

身体の状態を確認しながら、4回目以降は2週間に1回程度へ来院間隔を広げました。

また、ご自宅でも取り組めるストレッチについてお伝えしました。

7回目以降|3週間に1回程度

状態が安定してきたため、7回目以降は3週間に1回程度へ来院間隔を広げました。

その後、仕事がかなり忙しくなり、長時間立っている時間も増えました。

9回目頃には、一時的にかかとの痛みが強くなる時期がありました。

そこで身体の状態を確認し、ご自身でもストレッチを続けていただきながら経過をみました。

その後は再び痛みが気にならない状態になったとのことでした。

10回目以降|忙しい時期にも症状が安定

10回目以降は、1か月に1回程度の間隔で身体の状態を確認しました。

最終的には約半年間の経過の中で、仕事が忙しく長時間立っている時にも、かかとの痛みを感じることなく過ごせる状態が続きました。

日常生活や仕事でも症状が安定していたため、一連の施術を終了しました。

その後は、ご自身でストレッチを続け、普段の姿勢や歩き方を意識しながら身体を管理していくことになりました。

院長の考察

今回の症例で重要だったのは、「かかとが痛いから、かかとだけを見る」という考え方にしなかったことです。

患者さんは音楽家で、長時間立った状態で仕事をすることが多く、朝の一歩目だけでなく仕事や通勤中にもかかとの痛みを感じていました。

身体を確認すると、ご本人の場合は立った時にかかと側へ体重がかかりやすく、足首にも安定しにくさがみられました。

そこで、痛みのある部分への施術だけではなく、姿勢や足首、立ち方、歩き方なども確認しながら進めました。

経過の途中では、仕事が忙しくなったことで一時的に痛みが強くなる時期もありました。

それでも施術だけに頼るのではなく、ご自身でストレッチや身体の使い方を意識していただき、最終的には忙しい時期でも症状が安定する状態まで経過を確認できました。

このように、同じ「かかとの痛み」であっても、仕事や生活環境、姿勢、歩き方などは一人ひとり異なります。

症状が出ている場所だけではなく、「どのような場面で痛むのか」「普段どのように身体を使っているのか」まで確認することが大切だと考えています。

かかとの痛みでお悩みの方へ

朝の一歩目にかかとが痛む、長時間立っているとかかとがつらい、歩いているうちに痛みが強くなるなど、かかとの症状にもさまざまな出方があります。

ひこばえ整骨院では、かかとだけを見るのではなく、足首の状態や姿勢、立ち方、歩き方なども確認し、日常生活でどのようなことに困っているのかを確認したうえで施術方針を考えています。

足底腱膜炎についての詳しい内容は、症状別ページでご説明しています。

※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。


足底腱膜炎によるかかとの痛みの原因や施術について詳しく見る

この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。