産後3か月、抱っこや長時間歩くと腰が痛かった|30代女性の症例

症例の概要

妊娠中から腰に痛みを感じるようになり、産後3か月が経過する頃から徐々に症状が強くなっていた30代女性の症例です。

もともとあった肩こりも強くなり、お子さんを抱っこする機会が増える中で手首にも痛みが出るようになっていました。

長時間歩くと腰や股関節にも痛みが出るため、出産前のようにスムーズに動くことが難しくなり、育児や外出にも支障を感じていました。

「出産前のように活発に動けるようになりたい」という希望があり、姿勢の変化も気になっていたことから当院へ来院されました。

患者さん

西宮市在住 30代女性 主婦

来院日:3月末頃

来院時のお悩み

来院時には、産後の腰痛を中心に、育児や日常生活のさまざまな場面で身体の負担を感じていました。

  • 妊娠中から続く腰の痛み
  • 長時間歩くと腰や股関節が痛む
  • お子さんを抱っこすると腰がつらい
  • 以前からあった肩こりが強くなった
  • 手首にも痛みが出るようになった
  • 出産前のように活発に動けない
  • 姿勢が悪くなったように感じる

特に、お子さんのお世話をする中で身体の痛みが負担になり、思うように育児ができないことを気にされていました。

これまでの経過

腰の症状は妊娠中からありましたが、産後すぐに身体のケアを受けることは難しく、そのまま育児を続けていました。

産後3か月ほど経過した頃には腰痛が以前より強くなり、もともとあった肩こりに加えて手首にも痛みを感じるようになっていました。

抱っこや長時間の外出でも腰や股関節がつらくなり、出産前のように動けない状態になっていました。

また、ご本人も産後から姿勢が変わったように感じており、これ以上つらくなる前に身体を整えたいと考え、来院されました。

当院で確認した身体の状態

来院時には腰だけを見るのではなく、立っている姿勢や身体全体のバランス、骨盤、肩甲骨周辺の動きなどを確認しました。

立っているときには腰を反らせるような姿勢になりやすく、腰周辺に力が入りやすい状態がみられました。

また、肩甲骨周辺や腰、お尻の筋肉にも緊張があり、身体全体に力が入りやすくなっていました。

お子さんを抱っこすると、さらに腰を反らせる姿勢になりやすく、長時間の抱っこでは腰への負担を感じやすい状態でした。

今回の症例では、腰だけを施術するのではなく、産後の生活の中でどのような姿勢になっているのか、抱っこのときにどのように身体を使っているのかも確認しながら施術方針を考えました。

施術の考え方

初回は、動きが少なくなっていた肩甲骨周辺や、緊張していた腰・お尻の筋肉を確認しながら施術を行いました。

また、骨盤を含めた身体全体のバランスを確認し、立ったときに腰へ力が集中しすぎない状態を目指して施術を進めました。

施術だけではなく、日常生活での身体の使い方も重要だと考え、立ち方や抱っこの姿勢についてもお伝えしました。

最初から多くのことを意識するのではなく、まずは立っているときに下腹部を意識することから始めていただきました。

また、肩甲骨や背中を動かすため、自宅では壁を使ったストレッチを行っていただきました。

施術後の経過

初回〜3回目

2回目も初回と同様に身体の状態を確認しながら施術を行いました。

お子さんを抱っこしているときには姿勢を意識することが難しいとのことだったため、実際に抱っこをした状態で身体の使い方を改めて確認しました。

抱っこをすると腰を反らせやすかったため、膝の使い方なども含め、腰に負担が集中しにくい姿勢をお伝えしました。

3回目までの間には、買い物で1〜2時間ほど歩く機会がありましたが、以前と比べて腰の痛みは楽だったとのことでした。

この頃から、立っているときにはお腹とお尻の両方を意識し、腰を反らせすぎない姿勢についても確認していきました。

4〜6回目

4回目頃には、お子さんを抱っこしながら歩く動作はかなり楽になり、痛みもあまり感じなくなっていました。

一方で、座った状態で抱っこをして寝かしつけるときには、腰の痛みを感じることがありました。

そこで座っている姿勢を確認すると、頭の位置が身体より前方へ出やすくなっていたため、座り姿勢についても修正しました。

5回目の確認では、上半身が右側へ向きやすい状態が残っていたため、肩や胸周辺を動かすストレッチを自宅でも行っていただきました。

6回目の来院時には、身体を確認した際に痛みは出なくなっており、座った状態で抱っこが続いても肩や腰に痛みを感じなくなっていたとのことでした。

7〜9回目

7回目の前には、ご主人の実家へ行くため長時間車で移動する機会がありました。

長時間の移動でも腰の痛みは目立たず、このときは肩のこりを強く感じたとのことでした。

8回目頃には動物園などへ出かけ、長時間歩く機会もありましたが、腰や股関節に痛みは出なかったとのことでした。

ただし、お子さんとの外出では荷物も多くなるため、肩には多少のこりを感じることがありました。

9回目の前には抱っこが多い日が続き、腰に多少の違和感が出ましたが、長引くことはなく、強い痛みにもならずに過ごせていました。

この頃もストレッチは継続し、立っている姿勢と座っている姿勢の両方を確認しました。

施術終了時

10回目の前には、週末に2日続けて少し遠出をする機会がありました。

2日目には抱っこや歩行中に腰へ多少の痛みを感じましたが、来院当初のように身体全体の動きが悪くなっている状態ではありませんでした。

身体を確認すると、お腹側の筋肉に緊張がみられ、疲れによって歩き方や姿勢が少し崩れている状態でした。

そのため、自宅でも行えるお腹周辺のケア方法をお伝えしました。

ご本人からは「姿勢が違うだけでこんなにも疲れ方が変わるんですね」というお話もあり、日常生活での身体の使い方の変化を実感されていました。

また、来院前に気になっていた手首の痛みについても、いつの間にかほとんど気にならなくなっていたとのことでした。

日常生活で大きな不自由を感じることなく過ごせるようになったため、この時点で施術を一区切りとしました。

院長の考察

今回の症例で特徴的だったのは、腰の痛みだけではなく、抱っこや座って寝かしつける動作、長時間の歩行など、育児中のさまざまな場面で症状が変化していたことです。

来院時には腰を反らせるような姿勢になりやすく、肩甲骨周辺や腰、お尻にも緊張がみられました。

そのため、腰だけを施術するのではなく、立っているとき、座っているとき、抱っこをしているときなど、実際の日常生活でどのように身体を使っているのかを確認しました。

施術を進める中でも、立って抱っこする動作が楽になった後に、座って寝かしつける姿勢で痛みが残っていることが分かりました。そこで改めて座り姿勢を確認し、その時点の状態に合わせて対応を変えていきました。

最終的には動物園などで長時間歩いても腰や股関節に痛みが出ない日が増え、抱っこが多い日や連日の外出では多少の違和感が出るものの、長引かずに過ごせるようになりました。

産後という時期だけを一括りにして考えるのではなく、その方が育児の中でどのような動作を繰り返しているのか、どの姿勢で負担を感じているのかを確認することが重要だと考えています。

患者さんの直筆の声

産後の腰痛で来院された30代女性と院長

産後の腰痛で来院された30代女性の直筆の感想

妊娠時から腰に重みを感じておりましたが、なかなかマッサージとかにも行けず。

産後も赤ちゃんをしっかりお世話することで、症状はひどくなるばかりでした。

赤ちゃんをしっかりお世話するためには腰の症状を和らげる必要があると思い、思い切って通院したのが正解でした!!

腰はもちろん、以前から悩みだった肩こりやラウンドショルダーも大きく改善しました。

毎回子どもと一緒に来院で、結構大声で泣いていたりしていたにも関わらず、親切にご対応してくださり、通い続けることができました。

まだ疲れると症状が少し残りますが、姿勢の改善や日常生活での注意点についてもアドバイスしていただいたので、引き続き意識していこうと思います。

本当にありがとうございました。

※上記は患者さん個人の感想です。施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

産後の腰痛でお悩みの方へ

産後に腰痛がある場合、腰だけでなく、抱っこの姿勢や座り方、立ち方など、育児中の身体の使い方が負担に関係していることもあります。

ひこばえ整骨院では、痛みを感じている場所だけを見るのではなく、現在の身体の状態や姿勢、日常生活でどのような動作を繰り返しているのかを確認したうえで施術方針を考えていきます。

産後の身体の状態や当院の施術については、下記の症状別ページで詳しくご説明しています。

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この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。