
腓骨筋腱炎になると、外くるぶしの後ろから足の外側にかけて痛みが出ることがあります。
歩く・走る・階段を上るなど、日常生活の中で繰り返し負担がかかることで症状が続くこともあります。
「ストレッチをした方がいいの?」
「自分でマッサージしても大丈夫?」
「痛みが少し引いたら運動していい?」
このような疑問を持たれている方も多いと思います。
この記事では、腓骨筋腱炎で悩まれている方に向けて、腓骨筋の役割と自宅でできるセルフケア、ストレッチを行う際の注意点について解説します。
先に結論をお伝えすると、腓骨筋腱炎は単純に痛い部分だけを伸ばせばよいわけではありません。
痛みの程度を確認しながら負担を減らし、必要に応じてストレッチや運動を行うことが大切です。 痛みを我慢して無理に伸ばすことは避けてください。
腓骨筋腱炎とは?どこが痛くなるの?
腓骨筋は、すねの外側から外くるぶしの後ろを通って足につながっている筋肉です。
主に「長腓骨筋(ちょうひこつきん)」と「短腓骨筋(たんひこつきん)」があり、足首を安定させたり、歩いたり走ったりするときに重要な役割をしています。

これらの筋肉につながる腱に繰り返し負担がかかると、外くるぶし周辺などに痛みが出ることがあります。
スポーツをしている方だけでなく、仕事で長時間歩く方、立ち仕事が多い方、家事などで日常的に足への負担が大きい方にもみられます。
特に、
- 歩く量や走る量が急に増えた
- 運動をすると外くるぶし周辺が痛む
- 長時間歩いた後に痛みが強くなる
- 一度良くなっても同じ場所が何度も痛くなる
という場合には、腓骨筋や腱に負担が集中している可能性があります。
腓骨筋腱炎のセルフケアで大切な3つのポイント
腓骨筋腱炎のセルフケアでは、次の3つを意識してください。
- 痛みを強くする動きを減らす
- 痛みのない範囲で足首周辺を動かす
- 痛みが落ち着いてから徐々に負荷を戻す
特に重要なのが、「痛いけれど我慢して動かす」という方法をとらないことです。
ストレッチや運動をした後に明らかに痛みが強くなる場合は、その方法や負荷が現在の状態に合っていない可能性があります。
痛みが強いときは無理にストレッチをしない
腓骨筋腱炎だからといって、痛みが強い時期から必ずストレッチをしなければならないわけではありません。
歩くだけでも強く痛む、腫れている、熱っぽさがあるなどの場合には、まず負担の大きな運動を控えることを優先してください。
必要に応じて冷却を行うこともありますが、冷やせば腓骨筋腱炎そのものが治るというわけではありません。
痛みを抑えるための方法の一つとして考えてください。
また、外くるぶし周辺の痛みは腓骨筋腱だけが原因とは限りません。
捻挫後の靱帯損傷や骨の問題などでも似た場所に痛みが出ることがあります。
強い腫れがある、体重をかけられない、ケガをした直後から強く痛む場合などは、自己判断だけでストレッチを続けず医療機関で状態を確認することをおすすめします。
捻挫と腓骨筋炎との違い

捻挫と腓骨筋腱炎では、痛みが出たきっかけや痛む場所に違いがみられることがあります。
捻挫は足首をひねった直後など、明確なきっかけがあることが多く、腫れや内出血を伴う場合があります。
一方、腓骨筋腱炎では、歩行やランニングなどの繰り返しの負担によって徐々に痛みが出ることがあります。
ただし、痛む場所や症状だけで完全に見分けることは難しいため、強い痛みや腫れがある場合は自己判断せず、医療機関で確認してください。
腓骨筋腱炎のストレッチ方法①
ここからは、自宅で行いやすいストレッチをご紹介します。
ストレッチ中に外くるぶし周辺の痛みが強くなる場合は中止してください。
まず正座をします。
両手を身体の後ろにつき、片側の足をゆっくり持ち上げます。

写真では右足を持ち上げています。
この状態から、身体を反対側へ少し傾けていきます。 右足を伸ばしている場合は、身体を左斜め方向へゆっくり移動させます。

すねの外側から足首周辺に軽く伸びる感覚があれば十分です。
強く伸ばす必要はありません。
10〜15秒程度を目安に行い、痛みが出ない範囲で繰り返してください。
腓骨筋腱炎のストレッチ方法②
2つ目は座った状態で行います。
あぐらをかき、下の写真のように足を持ちます。

足首をゆっくり動かし、足の外側からすねの外側にかけて軽く伸びる位置を探します。

立った状態で同じようなストレッチをする方法もありますが、体重がかかる分、足首への負担が大きくなることがあります。
痛みがある時期は、まず座った状態で無理なく行う方が安全です。
こちらも10〜15秒程度を目安にして、痛みのない範囲で行ってください。
動画で腓骨筋腱炎のセルフケアを確認する
文章や写真だけでは動かし方が分かりにくい方は、こちらの動画も参考にしてください。
マッサージをする場合の注意点
腓骨筋周辺の張りが強い場合、筋肉を軽くほぐすことで楽に感じることがあります。
ただし、痛みが出ている腱の部分を強く押したり、ゴリゴリと揉んだりすることはおすすめしません。
「痛いほど効いている」というわけではありません。
腓骨筋のマッサージ方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 腓骨筋腱炎のマッサージ・歩き方・再発予防について詳しく見る
腓骨筋腱炎を何度も繰り返す場合は「原因」を確認する
ストレッチやマッサージで一時的に痛みが楽になっても、しばらくすると再び同じ場所が痛くなることがあります。
その場合は、痛みが出ている場所だけではなく、
- 立っているときの重心
- 歩き方
- 足首の動き
- 足の使い方
- 運動量や仕事での負担
なども確認する必要があります。
「腓骨筋が硬いから腓骨筋を伸ばす」というセルフケアだけでは、繰り返している原因まで変わらないことがあります。
特に、セルフケアをすると一度は良くなるものの、仕事や運動を再開するとすぐに痛みが戻る方は、足の使い方も含めて確認することが重要です。
こんな場合はセルフケアだけで様子を見ないでください
次のような場合は、ストレッチやマッサージだけを続けず、一度医療機関などで状態を確認してください。
- 歩くことが難しいほど痛い
- 外くるぶし周辺の腫れが強い
- 捻挫や転倒などをきっかけに急に痛くなった
- 足に体重をかけられない
- セルフケアをすると痛みが強くなる
- 安静にしていても痛みが続く
- 何度も同じ場所の痛みを繰り返している
腓骨筋腱炎に似た症状でも、実際には別の組織を痛めている場合があります。 症状が強い場合は自己判断だけで無理をしないようにしてください。
腓骨筋腱炎のストレッチについてよくある質問
腓骨筋腱炎は毎日ストレッチした方がいいですか?
必ず毎日行わなければならないわけではありません。 ストレッチをした後に痛みが増える場合は、回数や強さを減らすか一度中止してください。 痛みのない範囲から少しずつ行うことが大切です。
ストレッチ中に痛みがあっても続けて大丈夫ですか?
痛みを我慢して続ける必要はありません。 特に外くるぶし周辺の痛みが強くなる場合は中止してください。 「伸びている感覚」と「痛み」は分けて考えることが大切です。
マッサージとストレッチはどちらを先にすればいいですか?
必ず決まった順番で行う必要はありません。 その日の痛みや状態によって適したセルフケアは変わります。 大切なのは、マッサージやストレッチをした後に症状が悪化していないかを確認することです。
痛みがなくなったらすぐ運動してもいいですか?
痛みがなくなったからといって、いきなり以前と同じ運動量に戻すのはおすすめしません。 歩く量や運動量を少しずつ増やし、翌日に痛みが戻らないか確認しながら負荷を戻していきましょう。
まとめ|腓骨筋腱炎は無理に伸ばすより負担を見直すことが大切
今回は、腓骨筋腱炎のストレッチとセルフケアについて解説しました。
大切なのは、
- 痛みが強いときは無理に伸ばさない
- ストレッチは痛みのない範囲で行う
- 痛い部分を強くマッサージしない
- 運動量は急に元へ戻さない
- 繰り返す場合は歩き方や足の使い方まで確認する
という点です。
ストレッチはあくまでも腓骨筋腱炎に対するセルフケアの一つです。
何度も再発している場合は、痛みが出ている場所だけでなく、なぜそこへ繰り返し負担がかかっているのかを確認することが重要です。
腓骨筋腱炎がなかなか改善しない方へ
ひこばえ整骨院では、腓骨筋腱炎でお悩みの方に対して、痛みが出ている部分だけでなく、立ち方・歩き方・足首の動きなども確認しながら施術を行っています。
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