食後に胃が重い、食べ過ぎていないのにゲップが止まらない、常にお腹が張って苦しい…。

胃カメラや血液検査など、病院で徹底的に検査をしても「異常なし」と言われ、途方に暮れていませんか?

もしあなたが、原因不明の胃腸の不快感や、頻繁なゲップ、お腹の張りに悩まされているなら、その不調は「呑気症(どんきしょう)」かもしれません。

呑気症とは、食事中や日常の癖によって無意識のうちに大量の空気を飲み込みすぎてしまい、その空気が胃や腸に溜まることで、様々な不快な症状を引き起こす状態です。

これはれっきとした症状であり、放置すると日常生活の質を大きく低下させます。

当院(西宮市 骨盤矯正専門ひこばえ整骨院)の院長が、この呑気症の真の原因と、自宅で今すぐできる改善のためのセルフケアを徹底的に解説します。

呑気症の正体と、見過ごされがちな3つのNG行動

呑気症の症状は多岐にわたりますが、中心となるのは「お腹や胃のパンパンな張り」と「過剰なゲップ・おなら」です。

厄介なのは、この呑気症がストレスや生活習慣に深く根ざしているため、一般的な治療では改善しにくい点です。

まずは、あなたの日常に潜む、呑気症を引き起こす「3つのNG行動」をチェックしてみましょう。

❌ NG行動 1:悪い姿勢での「ながら食べ」

呑気症のNG1ながら食い

食事中にスマートフォンを操作したり、パソコンをいじったりしていませんか?

体が丸くなった姿勢(猫背やストレートネック)で食事をすると、首と喉が圧迫され、自然と呼吸が浅く細くなります。

その結果、必要な酸素を取り込もうとして無意識に口から空気を吸い込みすぎ、呑気症を引き起こします。

❌ NG行動 2:早食い・ストレス食い(噛まない)

早食いをすると、食べ物と一緒に大量の空気を飲み込んでしまいます。

また、ストレスを感じた時にあまり噛まずに流し込むような食べ方をすることも、空気の過剰摂取につながります。

 

❌ NG行動 3:喉周り・首周りの筋肉の「緊張」

実は、呑気症の大きな原因の一つが、首や鎖骨周りの筋肉の慢性的な緊張です。

ストレスや長時間のデスクワークによって首や肩が凝り固まると、喉ぼとけの周りにある筋肉が緊張し、空気の通り道が狭くなります。

この状態も、呼吸効率を悪化させ、結果的に呑気症を誘発します。

呑気症のNG3首こり、肩こり

【動画で確認】呑気症の真の原因と改善セルフケア

呑気症の改善には、ただ胃薬を飲むだけでは不十分です。上記のような生活習慣や姿勢を根本から見直すことが必須となります。

特に、姿勢の悪さやストレスからくる自律神経の乱れは、呑気症を慢性化させる大きな要因です。

自律神経が乱れると、胃腸の働きが低下するだけでなく、喉の筋肉が異常に緊張し、さらに空気の飲み込みを助長するという悪循環に陥ります。

まずは、当院院長が解説する動画をご覧いただき、ご自身の状態と正しいセルフケアの手順をご確認ください。

今日から始める!呑気症を改善する即効セルフケア

動画でも詳しく解説していますが、ここからは今日からできる具体的な改善策をまとめます。

(1) 食事の意識を「2割ゆっくり」に変える

  • 食べるペースを落とす: いつものペースより2割〜3割ゆっくり食べることを意識するだけで、無意識に飲み込む空気の量が激減します。
  • 噛む回数を増やす: 普段よりも1.2倍〜1.5倍多く噛むよう意識してみてください。唾液の分泌も促され、消化も良くなります。
  • ながら食べはストップ: 食事中はスマホやPCの操作をやめ、食事に集中する「座る姿勢」を意識しましょう。

(2) 呼吸法と飲み物に注意する

  • 鼻呼吸の徹底: 呑気症の患者様には、口呼吸になっている方が多く見られます。普段から鼻で呼吸することを意識し、口から空気を吸い込みすぎないように注意しましょう。
  • 炭酸飲料・ガムの制限: 炭酸水やガムは、それ自体が空気やガスを体内に取り込む原因となります。症状が落ち着くまでは控えることをおすすめします。

(3) 首・鎖骨周りの筋肉を緩めるマッサージ(詳細は動画をご覧下さい)

呑気症の原因となる「喉周りの緊張」を直接解消するセルフケアです。

  1. 首の筋肉(胸鎖乳突筋)のマッサージ:
    • 耳の後ろから鎖骨にかけて走っている太い筋肉(胸鎖乳突筋)を、指で細かくつまむのではなく、大きく掴むようにします。
    • 痛気持ちいい程度の強さで、上から下へ、または円を描くようにマッサージします。
    • 目安は左右均等に1分ずつ行います。
  2. 鎖骨周りのマッサージ:
    • 鎖骨の上と下を、指でピザ生地を挟むようにして掴みます。
    • 鎖骨の内側から肩先にかけて、皮膚や筋肉を擦るように優しく流します。
    • 鎖骨の真下には神経が走っているため、強く押しすぎないよう注意し、目安として左右各1分ずつ行います。

▲【呑気症の治し方】原因は姿勢と〇〇だった!げっぷ・お腹の張りを改善する3つのNG行動と即効セルフケアを整骨院院長が徹底解説

5分30秒頃からスタート

セルフケアで「治らない」と感じたら…

上記で解説したセルフケアや生活習慣の改善は、呑気症の初期段階や軽度の方には非常に有効です。

しかし、「半年以上これらの症状が続いて改善しない」「セルフケアを続けても逆に悪化している」「自覚症状が強く、日常生活に支障が出ている」という場合は、自律神経の乱れが深部にまで関与している可能性が高いです。

自律神経の乱れは、姿勢の歪みや骨盤のバランスの崩れ、内臓疲労など、ご自身ではコントロールできない要因が絡み合っています。

この状態では、専門的な治療なしに呑気症を根本から改善することは困難です。

当院は、このような原因不明の胃腸の不調や自律神経の乱れに特化した施術を得意としています。

呑気症は、単なる「癖」として片付けられるべきではありません。

あなたの体の歪み、そして自律神経のバランスを整えることで、長年悩んできたゲップやお腹の張り、胃の苦しさから解放される道筋が見えてきます。

「もうこの苦しさから解放されたい」とお考えの方は、ぜひ一度、当院の専門治療にご相談ください。

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執筆者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)

柔道整復師(国家資格保持者)

業界歴23年。

18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。

Amazonにてストレッチの本を発売中。

本を執筆

柔道整復師 齋藤 克也監修