
症例の概要
学生時代から外反母趾による足の痛みに悩んでいた27歳女性の症例です。
以前は幅の広い運動靴であれば痛みを感じずに過ごせていましたが、来院前にはどの靴を履いても痛みを感じるようになっていました。
さらに、小指側にも痛みが出るようになり、日によっては自宅で裸足で過ごしていても痛むことがありました。
歩き方を自分なりに変えたり、足をマッサージしたりしていましたが、最近になって痛みが強くなったことに不安を感じ、当院へ来院されました。
「まずは今の痛みを何とかしたい」「出かけたときに足の痛みを気にせず長時間歩けるようになりたい」という希望がありました。
患者さん
りえさん 27歳女性 会社員
来院時期:平成29年3月
来院時のお悩み
学生時代から外反母趾による痛みがありましたが、以前と比べて痛みを感じる場面が増えていました。
- どの靴を履いても足が痛む
- 長時間歩くことが難しい
- 親指側だけでなく小指側にも痛みがある
- 日によっては裸足でも痛む
- 自分で歩き方を意識しても痛みが出る
- 今後、足の変形が強くならないか不安
お母さまも外反母趾による痛みに悩んでいたことから、「自分も同じようになってしまうのではないか」という不安もあったそうです。
また、外出することは好きでしたが、長く歩くと足が痛くなるため、出かけても十分に歩き回ることができない状態でした。
これまでの経過
外反母趾による足の痛みは学生時代からありました。
これまでは幅の広い運動靴などを選べば痛みを感じずに過ごせることもありましたが、徐々に痛みを感じる機会が増えていました。
ご自身でも足をマッサージしたり、歩く際に外側へ体重が偏らないよう意識したりしていました。
しかし、内側へ体重をかけるよう意識すると外反母趾の部分が痛むようになり、どのように歩けばよいのか分からなくなっていました。
さらに小指側にも痛みを感じるようになったことから、一度身体の状態を確認したいと考えて来院されました。
当院で確認した身体の状態
外反母趾の部分だけではなく、立った状態での足首・膝・股関節の位置や動き、足の使い方などを確認しました。
立った状態では、両膝、特に左膝が内側へ向きやすく、歩行時にも内股になりやすい傾向がみられました。
また、足のアーチが低くなっており、足の指が床から浮きやすい状態も確認できました。
股関節や膝の動きにも左右差があったため、今回の症例では痛みを感じている親指周辺だけではなく、膝・股関節・骨盤を含めた身体の使い方も確認する必要があると考えました。
施術の考え方
施術では、外反母趾の部分だけを刺激するのではなく、足部・膝・股関節・骨盤などの状態を確認しながら調整しました。
特に、立ったときや歩いたときに膝が内側へ入りやすかったため、膝や股関節の動きを確認しながら施術を進めました。
足についても、親指の付け根周辺や足部の筋肉の状態を確認しながら施術しました。
また、来院当初はテーピングも使用しながら、立ち方や歩き方についても少しずつ見直していただきました。
自宅では、足のセルフケアとともに、立っている際に片側へ体重が偏りすぎないことや、身体を前へ突き出すような立ち方にならないことなどをお伝えしました。
実際の施術と経過
1〜3回目
初期は、足部の状態を確認しながら、膝・股関節・骨盤などにも施術を行いました。
膝の向きについてはテーピングも使用し、歩行時の身体の使い方を確認しました。
2〜3回目頃から、足の痛みの出方に変化がみられるようになりました。
歩いているとまだ痛みは出ていましたが、以前のように痛みが続くのではなく、「時々痛くなり、しばらくすると楽になる」という状態になっていました。
4〜7回目
5回目頃には、歩く距離や時間が長い日でも、強い痛みが続くことなく外出できるようになっていました。
この頃からテーピングの範囲も徐々に減らし、ご自身でも立ち方や歩き方を意識していただきました。
6回目頃には、左膝を中心にテーピングを使用する程度となり、歩いている際の足の痛みも「時々気になる程度」になっていました。
一方で、立った際の身体の使い方にはまだ調整が必要だったため、後半は足だけでなく骨盤や上半身の位置も確認しました。
自宅では壁を目安に立ち、頭や身体の位置を確認しながら、腰を反りすぎない立ち方についても練習していただきました。
8〜9回目
7回目以降はテーピングを使用せずに生活していただきました。
テーピングを外したあとも痛みの頻度が増えることはなく、長時間歩いた際にも足の痛みを感じない日が増えていました。
立ち方についても継続して意識していただき、9回目頃には以前より自然に姿勢を保てるようになっていました。
最後の来院前にはディズニーランドへ旅行され、2日間長時間歩いたものの、足の痛みに悩まされることなく過ごせたとのことでした。
来院時に希望されていた「出かけたときに足の痛みを気にせず歩きたい」という点についても変化を確認でき、普段の生活でも足の痛みをほとんど感じなくなっていたため、9回目で集中的な施術はいったん終了しました。
※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。
患者さんの直筆の声

患者さんからは、学生時代から外反母趾による痛みがあり、最近さらに痛みが強くなったことが来院のきっかけだったと書いていただきました。
また、施術を受ける中で、自分自身の歩き方の癖や普段の姿勢で気をつける点が分かったことについても感想をいただいています。
※患者さん個人の感想です。施術による変化には個人差があります。
施術前後の状態


院長の考察
今回の症例では、学生時代から外反母趾による痛みがあり、来院時にはどの靴を履いても痛みを感じる状態になっていました。
足の状態を確認すると、外反母趾だけではなく、足のアーチや足指の使い方、膝・股関節の向き、立ち方などにも特徴がみられました。
そのため、親指の付け根だけに施術を行うのではなく、足から股関節までの動きや、立っているとき・歩いているときの身体の使い方を確認しながら進めました。
特にこの方は、ご自身でも「歩き方を直そう」と意識されていましたが、内側へ体重をかけようとすると、かえって外反母趾の部分に痛みが出ていました。
歩き方を変える場合も、「内側へ乗る」「外側へ乗らない」と一つの方法だけで考えるのではなく、現在の足や膝、股関節の状態を確認したうえで調整することが大切です。
経過を見る際には、足の見た目だけではなく、「どの靴なら履けるのか」「どのくらい歩けるのか」「外出を楽しめるのか」といった、実際の生活で困っていたことがどう変化しているかを確認しました。
外反母趾と診断されていても、痛みの程度や足の使い方、歩き方は一人ひとり異なります。
変形の程度だけで判断するのではなく、現在どのような場面で痛みが出ているのかを確認することが大切だと考えています。
外反母趾でお悩みの方へ
「靴を履いて歩くと親指の付け根が痛い」「履ける靴が限られてきた」「長時間歩くと痛みが強くなる」と悩んでいる方もいらっしゃいます。
外反母趾による痛みがある場合、足だけではなく、立ち方や歩き方、膝・股関節などの動きも確認することがあります。
ひこばえ整骨院では、外反母趾の形だけで判断するのではなく、現在困っている動作やこれまでの経過を確認したうえで施術方針を考えています。
当院の外反母趾に対する考え方や施術については、下記のページで詳しくご紹介しています。
※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。





