変形性股関節症で15分歩くと股関節が痛かった50代の症例|西宮市 ひこばえ整骨院

症例の概要

半年ほど前から右の股関節に痛みを感じるようになり、朝の起き上がりや椅子からの立ち上がり、15分ほど歩いたときに股関節やお尻まわりが痛くなることに悩んでいた50代の方の症例です。

医療機関でレントゲン検査を受け、変形性股関節症と診断されていました。

ご本人は手術についても説明を受けており、「できれば手術を避けたい」「自分の足でしっかり歩いて日常生活を送りたい」という希望があり来院されました。

当院では股関節だけを見るのではなく、膝の伸び方や骨盤、肋骨、立ち方・歩き方なども含めて身体全体の状態を確認しながら施術を進めました。

患者さん

YMさん 50代 西宮市在住

来院時期:平成29年7月

来院時のお悩み

  • 15分ほど歩くと股関節やお尻まわりが痛くなる
  • 朝、起き上がるときに股関節が痛い
  • 長時間座ったあとの立ち上がりがつらい
  • 医療機関で変形性股関節症と診断された
  • できれば手術を避けたいと考えていた
  • 自分の足でしっかり歩いて生活したい

症状を感じ始めたのは、来院のおよそ半年前でした。

特に歩行時の痛みが気になり、10〜15分程度歩くと股関節やお尻まわりに痛みを感じていました。

レントゲン検査では右股関節の変形を指摘されていましたが、ご本人は手術以外にできることがないかと考えて来院されました。

変形性股関節症で15分ほど歩くと股関節が痛かった50代の来院時の状態

当院で確認した身体の状態

医療機関では股関節の変形を指摘されていましたが、当院ではそれだけで痛みの状態を判断せず、立位や歩行を含めて身体全体を確認しました。

その際、股関節以外にも次のような特徴がみられました。

  • 膝が十分に伸びにくい
  • 骨盤に左右差がみられる
  • 肋骨の位置にも左右差がみられる

特に膝の伸びにくさがあり、仰向けで寝た状態でも膝と床との間に大きな隙間ができていました。

膝が伸びにくい状態では、立ったときや歩いたときの身体の使い方も変わります。

今回の症例では、股関節の画像上の変形だけではなく、膝・骨盤・肋骨などの状態も、歩行時の負担に関係している可能性があると考えました。

施術の考え方

初回から股関節だけを強く施術するのではなく、まずは身体全体の動きを整えていくことから始めました。

膝の伸びにくさや骨盤・肋骨の状態を確認しながら、その時点で必要と考えた部分を中心に施術しました。

また、歩行や立ち上がりで痛みが出ていたため、普段の立ち方や歩き方、座った姿勢についても確認しました。

身体の状態は施術のたびに変わるため、毎回同じ場所だけを施術するのではなく、その時の動きや症状を確認しながら内容を調整していきました。

実際の施術と経過

1〜2回目

初回は強い矯正を行わず、膝の伸びにくさや骨盤、肋骨などを中心に身体の状態を確認しながら施術しました。

また、座っているときの姿勢や、自宅でできる身体のケアについてもお伝えしました。

2回目は大きな変化ではありませんでしたが、ご本人から「通勤や普段歩いているときに、なんとなく軽くなった気がする」との話がありました。

この頃から肩甲骨まわりの動きについても確認し、施術する範囲を調整していきました。

3〜4回目

3回目には、朝起き上がるときの痛みが以前より軽くなっていました。

また、初回にみられた膝の伸びにくさにも変化があり、仰向けで確認した際の床との隙間が小さくなっていました。

身体の状態が変わってきたため、その時点で必要な部分に施術を絞っていきました。

4回目には、ご本人も日常生活での変化を感じるようになり、初回来院時と比べて痛みは体感として半分程度になったと話されていました。

ただし、長時間歩くことについてはまだ不安があったため、この段階では無理に歩行時間を増やさず、通勤など普段必要な範囲で歩いていただきました。

5〜6回目

この頃になると、日常生活の中で痛みを感じない場面も増えてきました。

一方で、次の3つの場面では症状が残っていました。

  • 仕事で長時間座ったあとの立ち上がり
  • 15分以上歩いたとき
  • 朝の起き上がり

特に仕事中、長時間座った状態から立ち上がり、最初の一歩を出すときに股関節が伸ばしにくい感覚がありました。

そこで座り方や、座った状態から立ち上がる際の身体の使い方についてもお伝えしました。

7〜9回目

7回目頃、用事で長い時間歩く機会がありました。

来院前は15分ほど歩くと痛みや違和感が出ていましたが、このときは30分ほど歩いたあとに2〜3分休憩を挟みながら、合計で約2時間歩くことができました。

痛みが出ることへの不安もあったため、無理に連続して歩かず、途中で休憩を入れながら行動されていました。

仕事中の立ち上がりについても、座り方などを工夫することで、以前より痛みを感じにくくなっていました。

9回目には、普段の生活では股関節の痛みをほとんど意識することなく過ごせるようになったとのことでした。

10回目

日常生活では困る場面が少なくなっていたため、初回を含め10回の施術で、いったん集中的な施術を終了しました。

仕事では通勤以外に長時間歩く機会が少なかったため、この時点ですべての状況を確認できたわけではありません。

そのため、その後は来院間隔を空けながら、運動や歩行時間を少しずつ確認していく予定としました。

※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

患者さん直筆の声

院長の考察

今回の症例では、レントゲン検査で変形性股関節症と診断されていました。

変形性股関節症では、画像上の関節の変化そのものを整体によって元の状態に戻すことはできません。

一方で、実際にどのような動作で痛みを感じるのか、股関節以外の関節がどのように動いているのかは、一人ひとり異なります。

今回の方では、膝の伸びにくさや骨盤・肋骨の状態、立ち上がりや歩行時の身体の使い方にも特徴がみられました。

そこで股関節だけに施術を集中させるのではなく、その時々の身体の状態を確認しながら施術内容を調整しました。

来院当初は15分ほど歩くと痛みが出ていましたが、7回目頃には休憩を挟みながら合計約2時間歩くことができ、9回目頃には日常生活で痛みを意識する場面が少なくなっていました。

ただし、この経過から「変形があっても整体を受ければ手術を避けられる」と判断することはできません。

手術の必要性については、変形の程度や痛み、関節の動き、日常生活への影響などを踏まえ、整形外科で相談することが重要です。

そのうえで、現在の身体の状態や日常生活で困っている動作を確認し、できることを考えていくことが大切だと考えています。

変形性股関節症でお悩みの方へ

「歩くと股関節が痛い」「椅子から立ち上がるときにつらい」「変形性股関節症と診断され、これからの生活が不安」という方もいらっしゃいます。

変形性股関節症では、画像上の状態だけではなく、現在どのくらい歩けるのか、どの動作で困っているのか、膝や骨盤など周囲がどのように動いているのかを確認することも大切です。

ひこばえ整骨院では、医療機関での診断内容も踏まえながら、現在の身体の状態と日常生活で困っている動作を確認し、施術方針を考えています。

当院の変形性股関節症に対する考え方や施術については、下記のページで詳しくご紹介しています。

変形性股関節症の原因や施術について詳しく見る

※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。