症例の概要

整形外科でモートン病と診断され、約3年間にわたり足趾の痛み・しびれに悩んでいた63歳男性の症例です。

リハビリや運動、インソール、薬などを試していましたが、ご本人としては症状の変化を感じられず、通勤や仕事中には痛み・しびれが強くなっていました。

当院では足趾だけを見るのではなく、立った時の重心のかかり方や足趾の使い方、歩き方、足首・股関節周囲の動きなどを確認しました。

施術と並行して立ち方・歩き方についてもお伝えし、経過とともに痛みはほとんど気にならなくなり、しびれも大きく軽減しました。

患者さん

GMさん

63歳 男性

会社員

来院:平成30年4月

来院時のお悩み

以前から足趾に痛みとしびれを感じていました。

2015年1月に整形外科を受診し、モートン病と診断されました。

その後、約1年間にわたり運動やリハビリを続けましたが、ご本人としては痛み・しびれに変化を感じられず、2016年12月に別の医療機関へ変更しました。

そこでもインソールを使用したり、リリカを処方されたりしましたが、症状は続いていました。

スリッパを履くだけでも痛みを感じることがあり、足裏にはシリコンパッドを入れて生活されていました。

朝起きた時は比較的痛みが少ないものの、通勤や仕事で活動しているうちに痛み・しびれが強くなることに悩まれていました。

これまでの経過

モートン病と診断されてから来院まで約3年間、医療機関でのリハビリや運動、インソール、薬などを試されていました。

それでも症状が続いており、特に通勤や仕事など、長時間足を使った時につらさを感じていました。

できるだけ早く痛みを軽減したいという希望があり、当院へ来院されました。

当院で確認した身体の状態

初回は足趾の痛み・しびれだけではなく、立った時の重心のかかり方や足趾の状態、足首、股関節周囲の動き、歩き方などを確認しました。

今回の患者さんでは、立った時に足の外側へ体重がかかりやすく、足趾をうまく使いにくい状態がみられました。

また、歩行時にも外側へ重心が偏りやすい傾向がみられました。

こうした特徴だけをモートン病の原因と断定するのではなく、実際にどのように立ち、歩いているのかを確認しながら施術方針を考えました。

施術の考え方

今回の症例では、痛みやしびれを感じている足趾だけに施術を行うのではなく、足首や股関節周囲の動き、ふくらはぎ・太もも・臀部などの状態も確認しながら施術を進めました。

また、日常生活では足の一部分に体重が偏りすぎないよう、立った時の足の使い方についてお伝えしました。

症状の変化に合わせて、足趾を動かすセルフケアや歩き方についても段階的にアドバイスしました。

仕事をされているため頻繁な来院は難しく、最初は比較的短い間隔で状態を確認し、その後は症状に合わせて施術間隔を空けていきました。

施術後の経過

1〜3回目

2回目は初回から3日後に来院されました。

ご本人からは、初回施術後に痛みがかなり軽減し、朝の通勤が少し楽になったとの話がありました。

一方、しびれについてはまだ大きな変化はありませんでした。

足趾の動きも確認し、自宅や入浴時に行える足趾のセルフケアをお伝えしました。

3回目はその4日後に来院され、痛みは初回来院時と比較して半分程度まで軽減していました。

この段階から、立ち方だけではなく歩き方についても具体的に確認していきました。

4〜7回目

4回目には痛みはさらに軽減していましたが、靴下やサンダルを履いた時に足趾のしびれや違和感が残っていました。

特に朝、靴下を履き始める時に違和感を感じやすい状態でした。

歩行時の足の出し方や体重移動についても確認しながら施術を続けました。

7回目には痛み・しびれともに初回より大きく軽減し、日によってはほとんど気にならないこともありました。

患者さん自身の感覚では、初回の症状を10とすると3程度まで軽減していました。

一方、雨の日や天候が変化する前には、ピリピリとした感覚が強くなることがありました。

8〜10回目

10回目頃には痛みはほとんど気にならなくなり、普段の生活で「足が痛い」と感じることは大きく減っていました。

一方、しびれについては日によってほとんど感じない時もあれば、やや強く感じる時もありました。

この頃には歩く時に足趾へ力を入れすぎる傾向もみられたため、必要以上に踏ん張らないよう歩き方を再確認しました。

11〜13回目

13回目には、痛み・しびれともにほとんど気にならない状態になっていました。

ただし、長時間歩いた後などには、小趾側に軽いしびれを感じることがありました。

日常生活では大きな支障を感じない状態になっていましたが、施術間隔を空けながらもう少し経過を見ることにしました。

14〜16回目

10回目以降は2週間に1回程度まで施術間隔を空けました。

その間も痛みが大きく戻ることはなく、しびれについても初回来院時と比較するとほとんど気にならない程度まで軽減していました。

長時間歩いた時などに軽い違和感を感じることはありましたが、普段の生活ではほとんど支障がない状態を維持できていたため、16回目で施術を終了しました。

セルフケアについて

施術期間中には、足の状態に合わせて自宅で行えるセルフケアについてもお伝えしました。

セルフケアについても全員に同じ方法を行うのではなく、身体や足の状態を確認したうえで取り入れることが大切です。

院長の考察

今回の患者さんは、整形外科でモートン病と診断されてから約3年間、足趾の痛み・しびれに悩まれていました。

リハビリや運動、インソール、薬なども試されていましたが、ご本人としては十分な変化を感じられず、通勤や仕事中の症状が大きな負担になっていました。

当院で確認すると、立った時に足の外側へ体重がかかりやすいことや、足趾の使い方、歩き方などに特徴がみられました。

ただし、「外側に体重がかかっているからモートン病になった」と単純に原因を決めつけることはできません。

今回の症例では、足趾だけを部分的に見るのではなく、立った時の重心、歩き方、足首や股関節周囲の動きなどを確認しながら施術と日常生活でのアドバイスを組み合わせました。

その結果、痛みについては10回目頃には日常生活でほとんど気にならなくなり、しびれについても時間をかけて軽減していきました。

特にこの症例では、痛みの変化が先にみられ、しびれはそれより時間をかけて変化していったという経過が特徴的でした。

モートン病という診断名だけを見るのではなく、「いつ痛むのか」「どのくらい歩くと症状が出るのか」「普段どのように足を使っているのか」まで確認することが大切だと考えています。

施術終了時の状態

モートン病による足趾の痛みとしびれに悩んでいた63歳男性の施術経過

モートン病の施術終了時の足の状態

※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

モートン病でお悩みの方へ

モートン病による足趾の痛みやしびれが続くと、通勤や仕事、買い物など日常生活で歩くこと自体が負担になる場合があります。

ひこばえ整骨院では、痛みやしびれが出ている部分だけではなく、足の状態や足首・股関節周囲の動き、立ち方・歩き方なども確認したうえで施術方針を考えています。

痛みやしびれが続いている場合には、まず医療機関で必要な検査や診断を受けることも大切です。


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※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。