深呼吸や咳でも痛かった肋間神経痛|旅行を楽しめた40代女性の症例

症例の概要

深呼吸や咳・くしゃみをするだけでも、胸・脇腹・背中に強い痛みを感じていた40代女性の症例です。

3〜4か月前から腰痛があり、来院する約1週間前から肋間神経痛の症状が出るようになっていました。

深呼吸だけでなく、物を取る動作や咳・くしゃみでも痛みが出る状態でした。

さらに1週間後には旅行を予定しており、「できれば旅行に行ける状態になりたい」という希望がありました。

患者さん

匿名希望 40代女性

お仕事:主婦

来院:平成30年4月

来院時のお悩み

来院する3〜4か月前から腰痛があり、その後、胸・脇腹・背中周囲にも強い痛みを感じるようになりました。

来院時には、

  • 深呼吸をすると痛い
  • 咳やくしゃみをすると痛い
  • 高いところにある物を取ろうとすると痛い
  • 身体を前へ倒す動作でも痛い

という状態でした。

ちょうど花粉症の時期でもあり、咳やくしゃみをする機会が多かったとのことです。

さらに、1週間後には以前から予定していた旅行が控えていました。

「なんとか旅行には行きたい」

という希望が強く、まずは日常生活で感じている強い痛みを少しでも軽くしたいということで来院されました。

また、以前から続いていた腰痛についても、旅行後に身体の状態を確認していきたいという希望がありました。

これまでの経過

胸や脇腹周囲にこのような強い痛みを感じたのは、今回が初めてとのことでした。

一方で、腰痛については以前からありました。

来院する頃には、深呼吸や咳・くしゃみなど胸郭が動く動作でも痛みが出るようになっていました。

また、高いところにある物を取るような動作でも背中に強い痛みを感じていました。

当院で確認した身体の状態

胸・脇腹・背中だけではなく、腰痛もあったため、身体全体の動きを確認しました。

来院時には、深呼吸をした時や身体を前へ倒した時など、胸郭や背中が動く動作で痛みが出ていました。

また、背中周囲には強い緊張がみられ、身体を動かせる範囲も痛みによって制限されていました。

咳やくしゃみが多かったことも確認できましたが、それだけを今回の症状の原因と断定するのではなく、実際にどの動作で痛みが出るのかを確認しながら施術方針を考えました。

施術の考え方

今回は1週間後に旅行を控えていたため、まずは「旅行へ行く時にできるだけ日常動作で困らない状態にすること」を直近の目標としました。

初回は、痛みの強い背中周囲の状態を確認しながら、首・背中・骨盤周囲などに対して施術を行いました。

痛みが強かったため、最初から大きく身体を動かすのではなく、その時に可能な範囲で進めました。

また、自宅では脇腹周囲のセルフケアや背中周囲のストレッチをお伝えしました。

旅行までの日数が少なかったため、身体の状態を確認しながら短い間隔で施術を行いました。

施術後の経過

初回〜2回目

初回は深呼吸や前屈などでも痛みが出ていたため、身体への負担を確認しながら施術しました。

2回目には、ご本人の感覚として来院時より痛みが2割程度軽くなっていました。

一方で、自宅で高いところにある物を取ろうとした時には、まだ背中に強い痛みが出ていました。

そのため、旅行までは痛みが強く出る動作をできるだけ避けてもらうようお伝えしました。

3回目

3回目には、ご本人の感覚として痛みは来院時の半分程度になっていました。

深呼吸や咳、高いところにある物を取る動作ではまだ痛みがありました。

一方で、歩いたり軽い荷物を持ったりするような普段の動作では、強い痛みを感じることが少なくなっていました。

日常生活でできる動作が増えてきたことから、予定していた旅行へ行くことになりました。

4回目|旅行後

旅行後に来院された際、無事に旅行へ行くことができたと報告していただきました。

痛みが完全になくなっていたわけではありません。

それでも、旅行中に強い痛みを感じることはなく、旅行を楽しめたとのことでした。

旅行後は、胸・背中周囲だけではなく、以前からあった腰の状態も確認しながら施術を進めました。

身体を動かせる範囲も増えてきていたため、少しずつ身体の動きを取り入れました。

7回目

7回目には、来院時に感じていたような強い痛みはなくなっていました。

大きく咳をしたり、くしゃみをしたりした時には症状を感じることがありましたが、普段の日常動作ではほとんど困らなくなっていました。

もともと自宅で運動をする機会が多い方だったため、身体の状態を確認しながら少しずつ運動も再開しました。

9〜10回目

9回目は前回から約3週間間隔が空きましたが、痛みや違和感を感じることなく過ごせていました。

10回目には、疲労による背中の張りを多少感じる程度で、来院時にあった強い痛みや日常生活での困りごとはみられませんでした。

そのため、10回目で集中的な施術はいったん終了しました。

院長の考察

今回の症例で最初に考えたのは、「1週間後に旅行へ行きたい」という患者さんの希望でした。

来院時には、深呼吸や咳・くしゃみだけでも痛みがあり、高いところの物を取る動作でも強い痛みが出ていました。

そのため、最初から身体のすべての問題を解決しようとするのではなく、まず旅行までに日常生活でできる動作を増やしていくことを優先しました。

3回目には歩行や軽い荷物を持つ動作ができるようになり、予定していた旅行へ行くことができました。

旅行後には「強い痛みを感じることなく楽しめた」と報告していただけたことが、この症例では大きな変化だったと考えています。

また、元の記事では「腰痛や花粉症による咳・くしゃみが肋間神経痛の原因」としていますが、今回の情報だけから原因を一つに断定することはできません。

咳やくしゃみが多かったこと、背中周囲に緊張がみられたこと、以前から腰痛があったことなどを確認したうえで、実際にどのような動作で痛みが出るのかを見ながら施術を進めました。

症状だけを見るのではなく、「患者さんが今何に困っているのか」「何ができるようになりたいのか」まで確認したうえで、施術の目標を考えることを大切にしています。

患者さんの写真

肋間神経痛で深呼吸や咳をすると痛かった40代女性

肋間神経痛の施術後に旅行へ行くことができた40代女性

※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

肋間神経痛でお悩みの方へ

肋間神経痛では、深呼吸や咳・くしゃみ、身体を動かした時などに胸・脇腹・背中周囲へ痛みを感じることがあります。

ただし、胸や背中の痛みにはさまざまな原因があります。強い胸痛や息苦しさなどがある場合は、自己判断せず医療機関での確認が重要です。

今回の方は、1週間後の旅行へ行くことを一つの目標として、その時点で困っている動作を確認しながら施術を進めました。

ひこばえ整骨院では、症状のある場所だけではなく、どのような動作で困っているのか、日常生活で何ができるようになりたいのかまで確認したうえで施術方針を考えています。


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この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。