左胸・脇腹の痛みから帯状疱疹と診断された30代男性の症例|西宮市の整骨院

症例の概要

2週間ほど前から左胸から脇腹にかけてピリピリとした痛みがあり、身体を捻ったり腕を上げたりすると痛みや引きつり感が出ていた30代男性の症例です。

ペインクリニックを受診し、肋間神経痛の症状としてブロック注射や痛み止めの処方を受けましたが、大きな変化を感じられなかったとのことでした。

当院へ来院した時点では皮膚に発疹はありませんでしたが、その約1週間後に皮疹が現れ、皮膚科を受診したところ帯状疱疹と診断されました。

帯状疱疹については医療機関で治療を受け、抗ウイルス薬の服用後、1週間ほどで痛みはほとんど気にならなくなったとのことです。

その後は、もともと長年悩んでいた猫背や肩こりを改善したいというご本人の希望があり、身体の動きや姿勢を確認しながら施術を続けました。

患者さん

H・Hさん

30代 男性

来院時のお悩み

来院の約2週間前から、左胸から脇腹にかけてピリピリとした痛みを感じるようになっていました。

当初は皮膚に発疹などはなく、身体を動かすたびに痛みが走る状態だったため、ご自身でも肋間神経痛ではないかと考えてペインクリニックを受診されました。

そこで胸椎が多少曲がっていることを指摘されたものの、大きな異常は見つからなかったとのことです。

肋間神経痛の症状としてブロック注射を受け、その後に痛み止めを処方されましたが、大きな変化は感じられませんでした。

日が経つにつれて痛みそのものは少しずつ軽減していましたが、身体を捻る、腕を上げるといった動作では左脇腹周辺に痛みや引きつり感が残っていました。

また、以前から猫背と肩こりにも悩んでおり、「胸から脇腹の痛みだけではなく、姿勢や肩こりも何とかしたい」という希望がありました。

これまでの経過

姿勢については以前からご自身でも気になっていたものの、背筋を伸ばそうとすると身体がしんどくなり、長く続けられなかったそうです。

ストレッチも何をすればよいのか分からず、「自分は身体が硬いから仕方がない」と感じていたとのことでした。

そこで奥様がいろいろと調べたことをきっかけに、身体の状態を一度確認してほしいということで来院されました。

その後、帯状疱疹と診断

今回の症例で重要なのは、来院時には皮膚症状がなかったものの、その約1週間後に皮疹が現れたことです。

改めて皮膚科を受診したところ、帯状疱疹と診断されたとのことでした。

その後は医療機関から処方された抗ウイルス薬を服用し、約1週間で左胸から脇腹にかけての痛みはほとんど気にならなくなりました。

そのため、今回の左胸から脇腹にかけての神経痛様の痛みについては、後に診断された帯状疱疹に伴う症状だったと考えられます。

帯状疱疹は早期の医療機関受診が重要です。身体の片側にピリピリ・チクチクするような痛みがあり、その後に発疹や水疱などが現れた場合は、整骨院で対応するのではなく医療機関を受診してください。

当院で確認した身体の状態

初回来院時に身体の動きを確認すると、左腕を上げたときに左脇腹周辺に引きつり感がありました。

一方で、症状が出ていない右腕についても最後まで上げにくく、肩甲骨や背中の動きが小さくなっていました。

また、座っているときには頭の位置が前方へ移動しやすく、背中が丸くなる姿勢がみられました。

帯状疱疹による痛みとは分けて考える必要がありますが、以前から悩んでいた猫背や肩こりについては、肩甲骨や背骨を含めた身体の動きも確認しながら施術を進めることにしました。

施術の考え方

帯状疱疹そのものに対して当院で施術を行うのではなく、医療機関での治療を優先してもらいました。

当院では、ご本人が以前から悩んでいた猫背や肩こりに対して、肩甲骨や背骨の動きを確認しながら施術を行いました。

特にデスクワークで座っている時間が長かったため、座ったときに無理に背筋へ力を入れなくても姿勢を保ちやすい方法をお伝えしました。

自宅では、無理に多くのセルフケアを行うのではなく、まずは寝る前に深呼吸を5回行うことから始めてもらいました。

施術後の経過

帯状疱疹の治療後

皮膚科で帯状疱疹と診断され、抗ウイルス薬を服用した後は、左胸から脇腹にかけての痛みはほとんど気にならなくなりました。

胸から脇腹の痛みが落ち着いた後は、以前から悩んでいた姿勢と肩こりを中心に身体の状態を確認していきました。

5回目頃

肩甲骨や背中の動きに変化がみられ、姿勢についても少しずつ変化を感じるようになりました。

以前のように「頑張って背筋を伸ばしている」という感覚が少なくなり、ご本人も姿勢を保ちやすくなったと話されていました。

奥様からも「肩の開き方が違う」と言われたそうです。

その後

座り方が安定してきたため、立っているときの身体の使い方も確認しました。

立位では頭が前方へ移動しやすく、太ももやすねに力が入りやすい状態だったため、膝周辺に必要以上の力が入らない立ち方などをお伝えしました。

姿勢を保ちやすくなるにつれて、以前から感じていた肩こりについても「以前と比べると気にならない」と話されるようになりました。

最後の数回では歩き方についても確認し、ご本人が姿勢の変化にも納得されていたため、初回を含め10回で施術を終了しました。

施術終了後も、肩や胸周辺だけではなく、股関節や足首を含めたセルフケアを続けてもらうことにしました。

院長の考察

今回の症例は、左胸から脇腹にかけての痛みをきっかけに来院されましたが、その後に皮疹が現れ、皮膚科で帯状疱疹と診断されたケースです。

来院した時点では皮疹がなく、すでにペインクリニックで肋間神経痛として治療を受けていたため、身体の動きも確認しました。しかし、その後の経過から考えると、左胸から脇腹にかけての痛みについては帯状疱疹に伴う症状として考える必要があります。

このように、胸や脇腹の痛みは筋肉や関節だけでなく、帯状疱疹をはじめさまざまな病気によって起こることがあります。

特に、片側だけにピリピリ・チクチクした痛みが出て、その後に発疹や水疱が現れる場合には、早めに医療機関を受診することが重要です。

一方、この患者さんには帯状疱疹とは別に、以前から猫背や肩こりの悩みがありました。

帯状疱疹による症状が落ち着いた後も、ご本人の希望に合わせて肩甲骨や背中の動き、座り方、立ち方などを確認しながら施術を続けたことで、姿勢や肩こりについても変化を感じてもらうことができました。

今回のように複数の症状がある場合には、すべてを一つの原因に結びつけるのではなく、医療機関で確認すべき症状と、身体の動きや使い方を確認する症状を分けて考えることが大切です。

患者さんの声

帯状疱疹による胸から脇腹の痛みを経験した30代男性の写真

猫背と肩こりについて施術を受けた30代男性の感想

※施術による変化には個人差があります。本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。

肋間神経痛・胸や脇腹の痛みでお悩みの方へ

胸や脇腹の痛みにはさまざまな原因があり、帯状疱疹や内科的な疾患などが関係する場合もあります。

今回の症例のように、最初は皮膚症状がなく、後から発疹が現れるケースもあります。

そのため、いつもとは違う胸・脇腹の痛みがある場合には、自己判断せず、まず医療機関で必要な検査や診察を受けることが大切です。

医療機関で大きな問題がないことを確認したうえで、身体の動きや姿勢などについてお悩みの場合には、身体全体の状態を確認しながら施術方針を考えていきます。


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この記事の執筆・監修者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤克也

齋藤 克也

ひこばえ整骨院 院長

柔道整復師(国家資格)

ひこばえ整骨院では、院長の齋藤克也が患者さんの身体の状態を確認し、施術まで一貫して担当しています。

当サイトの症例記事では、実際に来院された患者さんの経過をもとに、来院時のお悩み、身体の状態、施術の考え方、その後の変化についてご紹介しています。

症状名や画像上の所見だけで判断するのではなく、「どのような動作で困っているのか」「日常生活で何ができなくなっているのか」まで確認することを大切にしています。

2019年には、セルフケアや身体の使い方についてまとめた書籍を出版。現在も臨床に携わりながら、患者さんに身体の状態をできるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。